チャイナショックとは、中国国内での政策変更や金融・経済ニュースによって、世界の金融市場に大きな影響や混乱が及んだ出来事のことをいいます。中国経済の成長に伴い、近年の金融市場ではチャイナショックが複数回起こっています。
2015年6月のチャイナショックでは、上海株式市場が6月12日にリーマンショック以降の最高値をつけた後、続く3週間で3割以上の急落が発生しました。この背景には、株価の急上昇による相場過熱への警戒感や、買いが集中し売り方が細ることを恐れた需給懸念、政府による規制強化の動きなどがあったとされています。この暴落では、中国と取引関係にある企業が影響を受けましたが、このときは日米など主要国の株式市場には波及しませんでした。
その後、2015年8月に再び発生したチャイナショックでは、世界の金融市場が混乱し、為替市場の急変や株式市場の急落を招きました。日経平均株価も8月中に3,000円以上値下がりしています。
元々中国経済の失速への懸念が存在していた状況の中、中国の中央銀行である中国人民銀行が8月11日に人民元の大幅な切り下げを行ったことがきっかけとなりました。元安で輸出拡大を目指さなければならないほどに景気が悪いと受け止められて先行き不透明感がさらに高まり、8月18日に上海株式市場が急落したことに続いて、世界の株式市場は連れ安となりました。
2016年1月のチャイナショックでは、中国の製造業購買担当者指数が予想を大きく下回ったことで年始から上海株式市場が急落し、世界株式市場に株安が連鎖しました。この時、日経平均株価は一時600円超の下落と大きな影響を受けました。上海株の下落は1月26日まで続きました。
中国は人民元を国際的に使われる通貨に育てるため、為替市場の自由化を進めており、現在は通貨バスケットを通じた変動為替相場制をとっています。以前のチャイナショックのときよりも人民元の変動性が増しており、FXでは今後の中国発の経済ショックにも注意を払う必要があるといえます。
作成日
:
2021.02.17
最終更新
:
2024.11.20
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