マーケットエクスキューション

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マーケットエクスキューション

読み方 まーけっとえくすきゅーしょん

マーケットエクスキューション(Market Execution)とは、トレーダーによる注文をそのままカバー先金融機関に発注し、その金融機関で約定が行われる方式のことです。マーケットエクスキューションは、直訳すると「市場実行」を意味します。カバー先金融機関からはインターバンク市場に発注されることもあるため、注文・決済時の価格は市場の需要供給によって決まることを由来としています。

トレーダーの注文をそのままカバー先金融機関に発注する方式は「STP方式」と呼ばれ、マーケットエクスキューションはこの一種です。STP方式には他に「インスタントエクスキューション」があります。インスタントエクスキューションはFX会社が約定を行うのに対し、マーケットエクスキューションはカバー先金融機関で約定が行われるという違いがあります。

インスタントエクスキューションとマーケットエクスキューション

マーケットエクスキューションでの取引ではまず、FX会社がカバー先の金融機関にアクセスし、価格情報を取得します。続いて、FX会社はその価格をトレーダーに提示します。この際、レートをそのまま提示することもありますし、スプレッドを上乗せした価格で掲示することもあります。トレーダーが注文を出すと、FX会社はその注文をそのままカバー先金融機関に発注し、そこで注文が約定します。

マーケットエクスキューションでの取引は、基本的に約定拒否やリクオートにより注文が成立しないことがないのがメリットです。そのため、ポジションの保有や利益確定を確実に行いたい方に好まれます。その一方で、注文と約定までには時間差があるため、価格のズレによるスリッページは起こりやすくなります。

knowledge インスタントエクスキューションではスリッページは起きない

FX会社が相手となって一旦注文を約定させるインスタントエクスキューションでは、即座に注文が成立します。そのため、マーケットエクスキューションで見られるようなようなスリッページが存在せず、注文時と成立時の価格がズレることもありません。ただし、FX会社が不利になるレートになる場合には、約定拒否やリクオートが起きる可能性があるため注意が必要です。

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作成日

2021.08.24

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最終更新

2024.11.21

著者情報

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

山田 大護

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

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