ニクソン・ショックとは、1971年8月に当時の米国大統領であったリチャード・ニクソン氏が、米ドルと金の交換停止を発表したことによって起きた相場の大混乱を指します。
このニクソン・ショックまで、米ドルは金と交換できる通貨としてその機能を果たしていました。これを金兌換(きんだかん)といいます。金という絶対的な資産の裏付けがあるからこそ米ドルは世界からの信頼を獲得し、基軸通貨としての地位を確立しました。しかし、ニクソン大統領はベトナム戦争による財政悪化などを理由に、米ドルの金兌換を停止すると発表したのです。それにより米ドルに対する信頼が揺らぎ、世界経済は大混乱に陥りました。
それまでの金兌換が成立していたころは、35ドルで1オンスの金と交換することができました。そして米ドルは世界の主要国と固定相場を形成していたので、間接的に主要国の通貨は米ドルとその背後にある金の裏付けを獲得し、通貨の安定に大きな役割を果たしていたのです。
なお、ニクソン大統領が1971年7月に突然発表した中国訪問宣言から翌1972年2月の中国訪問に至る外交政策の転換のことをニクソン・ショックと呼ぶ場合もあります。
作成日
:
2021.05.07
最終更新
:
2024.11.18
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