オセアニア通貨とは、オーストラリアドル(AUD)とニュージーランドドル(NZD)の総称です。オセアニア地域にはオーストラリア・ニュージーランドを含め14か国が存在しますが、FXなどで取引されるのはこの2通貨のみです。
オーストラリアは漢字で豪州と表記されることから、その通貨は豪ドル(ごうドル)と呼ばれます。英語の口語で、オーストラリアやオーストラリア人のことを「オージー」と呼ぶことから、オーストラリアドルも「オージー」と呼ばれることがあります。一方、ニュージーランドは、英語の略称NZを用いてNZドルと呼ばれるのが一般的です。また、ニュージーランドの国鳥にちなんで「キーウィ」と呼ばれることもあります。
オーストラリアとニュージーランドは地図で見ると隣り合っていますが、実際の距離は2,000kmほど離れています。東京・北京間の直線距離とほぼ同じで、飛行機で数時間の距離ではあるものの、日本と韓国の距離ほど近くはありません。貿易などの経済的なつながりも、オーストラリア、ニュージーランドのいずれも最大の相手国は中国であり、オセアニア通貨とはいうものの、実は日本での一般的なイメージほど両国は一体ではありません。
オーストラリアドルとニュージーランドドルは、比較的相関性の強い通貨同士ではありますが、相場を動かす最大の要因である金融政策は、当然異なります。また、資源国オーストラリア、農業国ニュージーランドという産業構造の違いは、経済動向に相違をもたらします。このため、値動きが真逆になる場合もあります。
かつてのオセアニア通貨は、先進国の中では比較的金利が高く、新興国通貨ほどのリスクを負わずにスワップポイントが得られたため、日本人投資家に人気でした。しかし、2008年のリーマンショック以降は徐々に金利を切り下げ、新型コロナウイルスにより経済が打撃を受けた2020年には、両国共に0.25%とほぼゼロ金利となりました。これにより、スワップポイント目的の投資銘柄としての魅力はなくなりました。
作成日
:
2020.12.23
最終更新
:
2024.11.15
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