相対取引

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相対取引

読み方 あいたいとりひき
同義語 OTC、店頭取引、相対売買

相対取引とは、金融商品や通貨などの売り手と買い手が、取引所を介さずに直接売買する数量や価格を決める方式の取引です。英語ではOTC(Over The Counter)と呼ばれます。FXの場合、投資家はあたかも市場のレートで売買しているような感覚がありますが、実際にはFX会社を相手方とする相対取引を行っているのが一般的です。相対取引では、顧客のポジションで利益が出た場合、FX会社はその分損失を抱えるという利益相反の関係にあります。

顧客がドル円1万通貨の買いポジションを持った場合、FX会社はドル円1万通貨の売りポジションを持っている状態となります。ドル円が上昇すると、顧客にとっては利益になりますが、FX会社にとっては損失となります。逆に、顧客が損失となれば、FX会社には利益となります。このように、FX会社の損益が顧客のポジションに左右される状況となるため、FX会社は値動きによるリスクをなくす目的で、顧客のポジションと同じポジションを他の金融機関に発注する場合があり、これをカバー取引と呼びます。

相対取引の仕組み

相対取引とは逆に、複数の買い手と複数の売り手が取引所を通じて売買を行うのが「取引所取引」です。一般的に、FX会社での取引は店頭取引となりますが、東京金融取引所が開設・運営する「くりっく365」という取引所取引も存在します。相対取引では、FX会社が顧客に不利なレートを提示する場合もあるため、取引所取引の方が公正な取引が可能であるといわれています。

point 相対取引ではFX会社選びが重要

FX会社との相対取引を行う場合は、相手方となる業者の事情やビジネスモデルにより、同業他社と比べて投資家に有利・不利が発生することがあります。スプレッドスワップポイントはFX会社の収益源となりますから、それが同業他社より大きい場合は、ユーザーから手数料を多くとっていることになります。また、突発的なニュースなどで大きな値動きがあった場合に売買が成立しやすいかどうかも、取引所取引でない以上、業者次第で変わってきます。複数の業者の取引条件や評判をよく調べて、有利な業者を利用することが重要です。

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作成日

2020.12.23

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最終更新

2024.11.14

著者情報

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

山田 大護

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

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