株式移転とは、新しい別の会社を設立してそこに自社の株式を取得させる手法のことです。株式会社の組織再編や資本関係の整理をする際によく用いられます。
株式移転をすることにより、完全子会社化が可能になります。例えば複数企業を持つグループが、それぞれ自社の全株式を新たに設立した会社に株式移転をすると、ホールディングカンパニーを作ることができます。ホールディングカンパニーは「持ち株会社」とも呼ばれ、グループ全体の株式を保有することでグループ企業を全て完全子会社とし、司令塔のような資本関係を構築することができます。
株式移転だけでは、株価がどちらに動くかが確定的になることはありません。とはいえ、その株式移転によってシナジー効果が期待できる場合や、効率化など業績向上に寄与すると見なされる場合は株価上昇、逆に経営不振などを理由に再編されるといったネガティブな株式移転の場合は、株価下落の要因となります。重要なのは株式移転が当該企業にどう作用するかです。
株式移転ともう一つ、株式交換という手続きがあります。この両者は言葉こそ似ているものの、その中身は大きく異なります。株式移転が文字通り「移転」であるのに対して、株式交換は「交換」なので、株式の取得に対する対価の支払いがあります。自社の株式と相手方の株式を交換する場合もあれば、金銭によって株式を取得する場合もあります。
株式移転は自社が他社の子会社になる場合によく用いられますが、株式交換は逆に他社を自社の子会社にする場合によく用いられるので、その目的も異なります。
作成日
:
2021.06.23
最終更新
:
2024.11.25
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