デフォルト(債務不履行)とは、国や企業などが投資家に発行している債券(借金)に対して、返済ができなくなる状態のことです。FXでは、国家による債務の不履行であり、国債の償還ができない状態のことを指します。
国家のデフォルトを引き起こす原因の大半は、財政危機です。経済の落ち込みによる税収の落ち込みや政情不安、ハイパーインフレなど、いずれにしてもその国にとってネガティブな理由によってデフォルトとなってしまうケースがほとんどです。
世界各国の通貨は、その国の政府の権限によって発行されています。その国の政府が「これはお金である」と認めることで価値が生まれ、外国の通貨とも交換することができます。しかし、その裏付けとなっている国家の信用力が低下すると、その国の政府がお金であるといったところで外国から不信感を持たれてしまいます。その結果、デフォルトが発生した国の通貨は売られ、暴落するのが一般的な流れです。
2009年、EU加盟国のギリシャで大規模な財政赤字の隠蔽が発覚し、EUからの支援と引き換えに大幅な緊縮財政と構造改革が求められる事態となりました。この一連の顛末でギリシャは事実上のデフォルトとなり、このギリシャ危機につられる形でユーロの信頼が揺らぎました。EUの一部でしかないギリシャのデフォルトが、メジャー通貨であるユーロの急落を引き起こしたのです。
デフォルトは突然起きるわけではなく、その予兆があります。デフォルトの予兆があるとその国の通貨は売られ始め、それに対して信用力のある通貨が買われやすくなります。信用力のある通貨として知られているのは日本円や米ドル、ユーロなどのメジャー通貨です。新興国などでデフォルトの観測が流れると、円高やドル高が起きやすい傾向があります。
作成日
:
2021.08.02
最終更新
:
2024.11.15
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