分散型ストレージとは、特定のネットワークに参加するパソコンやスマートフォンの空きストレージを利用してデータを保存することです。
既存のクラウドストレージであるDropboxやGoogle Driveは企業などの中央管理者がデータサーバーを用意して管理しますが、分散型ストレージは中央管理者不在で個人や企業が提供した個々の空きストレージでデータを管理します。そのためP2Pやブロックチェーンの技術が使われるサービスで、非中央集権的な性質を持ちます。
利用者は、中央管理者が用意した大規模なサーバーではなく、ネットワークにつながった個々のパソコンなどにデータを保存することになります。
分散型ストレージには現在普及するクラウドストレージよりも多くのメリットが存在します。クラウドストレージは企業などの管理者がストレージを集めて通常一か所で運用が行われます。このため、サーバーへハッキングや火災など物理的なストレージの破損によってデータが失われてしまうリスクがあります。また、管理者が意図的にデータを閲覧したり、悪意ある行為に使われてしまうリスクもあります。さらには、ストレージの空き容量を増やせば増やすほど費用が増え、維持管理のための費用も増加するため、年々増加するデータ利用量に合わせて負担する費用も増加する傾向にあります。
一方、分散型ストレージは、ネットワーク参加者が自身の持つデバイスの空き容量を提供し、利用者がそこにデータを保存することができる仕組みです。データが1か所に集中しないためハッキングのリスクが低くなるほか、暗号化を行うこともできるためデータを閲覧される可能性も低くなります。物理的なストレージの破損の問題は残りますが、その解決方法としてはデータを複数箇所に保存することが推奨されています。個人や企業などの使われていない空きストレージに関してはかなりの容量があり、サーバーやストレージの準備費用などをかけずに用意することが可能です。
仮想通貨(暗号資産)で使われる分散型ストレージの代表としてはファイルコイン(FIL)とファイルキャッシュ(FIC)があります。空きストレージを提供することで報酬として仮想通貨を受け取ることができ、この仕組みをファイルコインやファイルキャッシュではマイニングと呼びます。
作成日
:
2021.08.24
最終更新
:
2024.11.21
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