エマージング市場とは、1人当たり国民総所得(GNI)や企業統治など総合的な観点から、経済が発展途上段階にあるとされる国や地域の金融市場を指します。エマージング(emerging)は英語で「新たに出現した」という意味で、金融の世界では「新興国」を意味することが多いです。一般的には、日本・香港・シンガポールを除いたアジア諸国、中南米、ロシア、東欧などのことです。
エマージング市場は、先進国に比べて国内総生産(GDP)成長率が高く、また一般にインフレ率・金利も高いため、株式投資や債券投資で高いリターンが期待できます。その半面、通貨価値の暴落やインフレの高騰といったリスクが高いという特徴があります。1997年~1998年のアジア通貨危機、1998年のロシア金融危機などはその一例です。
ただし近年では、新興国は過去の経済危機を教訓に金融政策を発達させ、外貨準備を積み増すなどファンダメンタルズを大きく改善させています。その背景もあり、エマージング株式・債券への資金流入は増加しており、日本でも投資信託やETFなどを用いて容易に投資できます。FXにおいては、南アフリカランド、トルコリラ、人民元、メキシコペソ、ロシアルーブルなどが取引できるFX会社があります。
ある国がエマージング市場に属するかどうかについて、明確な定義はありません。例えば韓国は、1人当たり購買力平価GDP(ドル建て)で日本と同水準にありますが、エマージング市場に分類される場合もあります。
作成日
:
2021.01.20
最終更新
:
2024.11.15
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