フェデラル・ファンド金利(FF金利:Federal funds rate)とは、米国の政策金利のことです。米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)の所管で、政策決定機関である連邦公開市場委員会(FOMC)において決定されます。
FOMCが決定するFF金利は、米国の市中銀行が資金を融通し合うインターバンク市場の金利の誘導目標であり、実際の市場で決定されるFF金利は「実効FF金利」と呼ばれます。実際に金利を誘導するオペレーション(公開市場操作)は、米国国内12地域の連邦準備銀行がFOMCの決定に基づいて行います。
政策金利は、各国によって指す内容が異なります。米国の場合、各銀行が預金残高の一定の割合を「フェデラル・ファンド」として連邦準備銀行の口座に預け入れることを義務付けられている仕組みがあり、資金が不足している銀行が他の銀行から無担保で資金を借りるときに適用される金利(FF金利)が政策金利に位置付けられています。
FRBは、米国の景気が減速局面に入るとFF金利を下げ、これに基づき連邦準備銀行が資金供給量を増やして金融緩和を行います。逆に米国景気が過熱した場合にはFF金利を上げ、資金供給量を抑制します。金融を引き締めることで、経済をソフトランディング(実体経済への悪影響を最小限に抑える形で穏やかに減速させる)へ導いていきます。
FF金利の変更は投資家にとって大きなニュースです。短期的には為替レートに大きな影響を及ぼし、長期的には米国の景気変動を通じて日本の景気や世界の株価を動かします。FF金利を決定するFOMCでは、年8回の定例会合と、必要に応じた臨時会合が行われ、世界中の投資家の注目が集まります。
作成日
:
2021.02.17
最終更新
:
2024.11.20
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