公開市場操作

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公開市場操作

読み方 こうかいしじょうそうさ
同義語 オペレーション、オペ

公開市場操作とは、中央銀行が金融市場で国債等の資産を売買することです。金融政策や金融の円滑化を行うため、金融市場に流通する資金の量を調節したり、リスク資産を購入して市場の下支えをしたりする目的で行われます。公開市場操作により、市場参加者は中央銀行の景況感を把握することができます。

公開市場操作は、「オペレーション」とも呼ばれ、中央銀行が市中銀行から国債等を買い入れる場合を「買いオペレーション(買いオペ)」、売る場合を「売りオペレーション(売りオペ)」といいます。オペレーションの対象となる資産は、国債の他、CP(コマーシャル・ペーパー)、手形、社債、ETF上場投資信託)、REIT(不動産投資信託)などです。

買いオペと売りオペのイメージ

買いオペレーション(買いオペ)では、流通する資金量が増えることにより、金利が低下し、企業や個人に資金が回りやすくなります。また、リスク資産の取引も活発化されます。盛んに買いオペレーションを行い、資金量を極端に増加させることで、長期にわたり超緩和的な金融政策を行うことを保証する「量的緩和」が有名です。一方、市場の余剰資金を吸収する売りオペレーションでは、流通する資金量を絞ることにより、金利が上昇し、リスク資産の取引が減速します。このため、売りオペレーションは金融引き締めの効果を持ちます。

point 公開市場操作は量的緩和政策の手段

日本では、「ゼロ金利政策」を導入しても景気回復が進まなかったことから、2001年3月に「量的緩和政策」が開始されました。この量的緩和政策は、市中銀行が日本銀行に開いている当座預金口座残高を増やすことを目標とし、それによって、市中銀行から企業や個人への貸出を促すことを狙ったものです。公開市場操作は、その資金供給の手段として使われました。

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作成日

2021.01.28

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最終更新

2024.11.15

著者情報

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

山田 大護

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

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