REITとは、投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設、住居、物流施設といった不動産を購入し、賃貸収入や売買益を投資家に分配する目的で組成された金融商品のことです。「Real Estate Investment Trust」の略字で、日本語では不動産投資信託と呼びます。
REITには、特定少数の投資家に対して販売される「私募REIT」と、不特定多数が購入できる「公募REIT」があります。後者は証券取引所に上場され、証券会社を通じて株式と同じように売買できます。日本の公募REITには「J-REIT」という愛称が用いられています。証券会社で売買できる投資信託という点では、上場投資信託(ETF)に似ている商品です。
現物の不動産とREITには以下のような違いがあります。
現物不動産 | REIT | |
取得費用 | 数百万円から | 数万円から |
売買のしやすさ | 煩雑 | 容易 |
運用・管理 | 購入者本人 | 運用・管理会社 |
リスク分散 | 難しい | 可能 |
値動き | 小さい | 大きい |
投資する対象は不動産ですが、取引所でリアルタイムに売買できるという性質から、株式やETFと類似した特徴を持っていることが分かります。現物不動産と特に異なる点は「売買のしやすさ」です。現物不動産は相対取引であり、買い手がつかなければ売ることができませんが、REITは取引所での取引なので、換金できないというケースはまれです。他方、REITは経済ショックなどで激しく価格が上下することも珍しくありません。
それでも長期的には株式や債券と値動きが異なるため、分散投資に向いているとされます。また、分配金が大きいことなどから投資家の人気を集めており、複数のREITに投資する投資信託なども販売されています。
古くから伝わる資産運用の「王道」として、株式・不動産・債券に分散投資する「三分法」があります。かつては富裕層しか行うことができない方法でしたが、REITを利用すれば個人投資家でも「王道」の資産運用を行うことが可能です。
作成日
:
2021.05.07
最終更新
:
2024.11.18
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。