先物主導

streamline streamline

先物主導

読み方 さきものしゅどう

先物主導とは、先物相場が現物相場に対して先行し、現物の価格に影響を与えている状態のことです。経済ニュースなどで「先物主導による相場展開で~」などと表現されることがあります。

現物と先物の両方がある金融商品として、例えば株価指数があります。日本の株価指数として有名な日経平均株価には日経225先物という先物商品があり、投資家は日経平均株価が今後上昇すると見れば先物を買い、逆に下降すると見れば先物を売ります。

日経平均株価の場合、先物の取引規模はとても大きく、既に現物を上回る規模に膨らんでいます。外国人投資家の大半は日本株に対して先物を通じて投資をしており、「外国人投資家による売り越し」といった表現は、先物の売りが優勢になっていることを意味します。先物が好まれるのはレバレッジがあることや、売りからのエントリーも可能だからです。この点においては、FXと似通っている部分があります。

point 先物の動向のチェックも有効

外国人投資家による先物を通じた日本株への投資の影響で、先物主導で現物が動くこともしばしばあります。この傾向を踏まえると、日経平均株価の構成銘柄への投資をする場合は日経225先物の動向をチェックして、裁定取引の流れに乗るように売買をすると短期的な利益を狙いやすくなります。

先物主導が起きるのは、裁定取引という大口投資家による売買があるからです。先物が現物に先行して高くなり過ぎていると、そのギャップを利用して大口投資家は「先物売り、現物買い」の取引をします。日経平均株価の場合であれば「日経225先物の売り、日経平均株価の構成銘柄買い」です。こうすることによって裁定取引をした投資家は利益を上げ、結果として相場では先物が現物価格を引き上げ、両者の乖離が少なくなります。

icon

作成日

2021.06.18

icon

最終更新

2024.11.20

著者情報

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

山田 大護

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

免責事項:Disclaimer

icon

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。

これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。