IMM通貨先物ポジションとは、米国のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の国際通貨先物市場(International Monetary Market)で行われる通貨先物取引のポジションのことです。
商業部門(Commercial)と非商業部門(Non Commercial)があり、前者は実需筋、後者は投機筋が保有するポジション数を表します。FXでは、市場全体の縮図として考えられている、非商業部門が特に注目されます。ヘッジファンドをはじめとする投機筋の動向は、市場に影響を与えることが往々にしてあり、その偏りや変遷を見ることで、今後の相場の予想に役立ちます。
IMM通貨先物ポジションは、米国商品先物取引委員会(CFTC)のホームページで、毎週金曜日の取引終了後に公表されます。
ただし、数値は毎週火曜日の取引終了時点のものであり、タイムラグがあります。このデータへのトレーダーの関心は高く、ロイター通信など複数のメディアがCFTCのデータをまとめた記事を日本語でも配信しています。対象の通貨ペアは、ドル円やユーロドル等のドルストレートで、ドルに対する各通貨の取引状況が示されます。買いポジションの量、売りポジションの量、その差し引き(ネットポジション)の量が公表され、ネットポジションの値がプラスならロングへ、マイナスならショートへ偏っていることが分かります。
例えばドル円の場合、ネットポジションがプラスなら円高傾向、マイナスなら円安傾向にあるといえます。
なお、IMM通貨先物ポジションでは、すでに述べた通り、ドルに対する各通貨の取引状況であるため、円/ドル、カナダドル/米ドルのように、通貨ペアによってはFX取引を行う通貨ペアとは逆の順番になっていることも覚えておきましょう。
投機筋は、実需筋と異なり、ポジションを手仕舞うことで利益を得ますので、必ず巻き戻し(反対売買)が行われます。そのため、ポジションが一方へ大きく膨らんだ場合、その方向性を尊重しつつも、いつか来る手仕舞いの動きに警戒することが必要です。
出典元:
作成日
:
2020.10.01
最終更新
:
2024.11.14
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