IMM通貨先物ポジション

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IMM通貨先物ポジション

読み方 あいえむえむつうかさきものぽじしょん
同義語 シカゴIMM通貨先物ポジション、IMMポジション

IMM通貨先物ポジションとは、米国のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の国際通貨先物市場(International Monetary Market)で行われる通貨先物取引のポジションのことです。

商業部門(Commercial)と非商業部門(Non Commercial)があり、前者は実需筋、後者は投機筋が保有するポジション数を表します。FXでは、市場全体の縮図として考えられている、非商業部門が特に注目されます。ヘッジファンドをはじめとする投機筋の動向は、市場に影響を与えることが往々にしてあり、その偏りや変遷を見ることで、今後の相場の予想に役立ちます。

IMM通貨先物ポジションは、米国商品先物取引委員会(CFTC)のホームページで、毎週金曜日の取引終了後に公表されます。[1]ただし、数値は毎週火曜日の取引終了時点のものであり、タイムラグがあります。このデータへのトレーダーの関心は高く、ロイター通信など複数のメディアがCFTCのデータをまとめた記事を日本語でも配信しています。

対象の通貨ペアは、ドル円やユーロドル等のドルストレートで、ドルに対する各通貨の取引状況が示されます。買いポジションの量、売りポジションの量、その差し引き(ネットポジション)の量が公表され、ネットポジションの値がプラスならロングへ、マイナスならショートへ偏っていることが分かります。

例えばドル円の場合、ネットポジションがプラスなら円高傾向、マイナスなら円安傾向にあるといえます。

ネットポジション

なお、IMM通貨先物ポジションでは、すでに述べた通り、ドルに対する各通貨の取引状況であるため、円/ドル、カナダドル/米ドルのように、通貨ペアによってはFX取引を行う通貨ペアとは逆の順番になっていることも覚えておきましょう。

point 投機筋の反対売買に注意

投機筋は、実需筋と異なり、ポジションを手仕舞うことで利益を得ますので、必ず巻き戻し(反対売買)が行われます。そのため、ポジションが一方へ大きく膨らんだ場合、その方向性を尊重しつつも、いつか来る手仕舞いの動きに警戒することが必要です。

出典元:

  1. The Commodity Futures Trading Commission

    https://www.cftc.gov/
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作成日

2020.10.01

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最終更新

2024.11.14

著者情報

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

山田 大護

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

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