金利先物市場とは、金利先物取引が行われる取引所のことです。世界の代表的な金利先物市場には、米国のシカゴにあるマーカンタイル取引所や、イギリスのICEフューチャーズ・ヨーロッパなどがあります。日本では東京金融取引所や大阪取引所で金利先物取引が行われています。
これらの金利先物市場で取引されているのは、デリバティブ(金融派生商品)の一種で金利を指数とする先物です。世界を代表する金利先物市場であるマーカンタイル取引所では取引されている代表的な先物は、「ユーロドル先物」です。
ユーロドルというとFX投資家にとってはユーロと米ドルの通貨ペアのことを連想しがちですが、金利先物市場のユーロドル先物におけるユーロドルは「米国以外の国に預けられている米ドル建ての預金」を指します。このユーロドルにかかる金利を原資産にするのがユーロドル先物です。通貨発行国以外にある預金は流動性が高いうえに通貨発行国の規制を受けにくいため活発に取引されており、ユーロドル先物は、このユーロドル取引のリスクヘッジなどに用いられています。
シカゴのマーカンタイル取引所では主にユーロドル先物が取引されていますが、日本の東京金融取引所ではユーロ円、大阪取引所では長期日本国債の先物とオプションが取引されています。このようにそれぞれの金利先物市場では主に取り扱っている先物が異なり、投資家は取引したい金利先物に応じて取引所を使い分けることになります。
FX投資家が金利先物市場に注目する必要性としては、債券価格と金利の関係性があります。債券価格と金利は逆相関の関係にあるため、金利が上昇すると債券価格は下がります。反対に、債券価格が上昇している時は金利が低下します。こうした逆相関が市場の原理によって起きているのが、金利先物市場です。個人投資家がこうした先物を売買することはあまりないですが、金利情勢は通貨価値に影響を与えるため、FX投資家は金利先物市場の動向もチェックしておくのが良いでしょう。
作成日
:
2021.08.02
最終更新
:
2024.11.15
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