現渡し

streamline streamline

現渡し

読み方 げんわたし
同義語 品渡し
対義語 現引き、現受け、品受け

現渡しとは、信用取引において信用売りの決済をするときに、投資家が自分の保有する現物株式を引き渡すことです。「品渡し」と呼ばれることもあります。

現渡しの仕組み

信用売りは証券会社から株式を借りて売る取引のことで、通常、売り建てた株式を反対売買(買い戻し)により差金決済し、売買損益を受け取って証券会社に株式を返却します。一方現渡しでは、元々保有していた同じ株式を差し入れて決済し、証券会社から売買損益を受け取ります。

現渡しの仕組み

現渡しは、つなぎ売りなどをしている場合に利用されることが多いです。つなぎ売りとは、相場が下降しそうな局面で保有している現物株式を売却するのではなく、同じ株式を信用売りすることで株価の下降による現物株式の評価損を信用売りによる利益で相殺しようとする取引方法のことです。このつなぎ売りをした場合、予想に反して株価が上昇してしまうと現物株式の評価益と信用売りによる評価損が相殺されてしまいますが、現渡しで保有株式を引き渡せば損失の発生を防げるというわけです。また、予想通り下落した場合でも、さらなる下落が発生すると見込まれる場合には、現渡しで現物株を手放し、損失を避けるという方法もあります。

knowledge 外貨を現渡しできるFX会社もある

現渡しは、FXで使われることもあります。例えば、米ドル円の売りポジションの決済方法として、差金決済で買い戻すのではなく、その取引数量相当の外貨をFX会社に渡すことで日本円を受け取ることができます。米ドル円の価格が上がっても下がっても関係なく、注文時の価格で日本円に交換できるのが特徴です。主に、外貨預金していた外貨を日本円に換えたり、企業が外国へ輸出した商品の代金を日本円に換えたりする際に利用されます。

icon

作成日

2021.07.16

icon

最終更新

2024.11.22

著者情報

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

山田 大護

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

免責事項:Disclaimer

icon

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。

これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。