流動性マイニング

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流動性マイニング

読み方 りゅうどうせいまいにんぐ
同義語 リクイディティマイニング

流動性マイニングとは、DeFi(分散型金融)を利用したサービスに仮想通貨(暗号資産)を貸し出して報酬を得るイールドファーミングの仕組みにおいて、報酬として利息だけでなく新しいガバナンストークン(仮想通貨)を手に入れることです。リクイディティマイニングとも呼ばれます。

分散型取引所などのDeFiでは、仮想通貨の交換を行うためにあらかじめ仮想通貨をプールしています。このプールに仮想通貨を預け入れて流動性(リクイディティ)を提供することで、報酬として利息や新しいトークン(仮想通貨)が与えられます。

イールドファーミングの仕組み

単に「マイニング」と呼ぶ場合、ビットコインなどの仮想通貨で行われる取引(トランザクション)の承認作業を指します。マイニングは、高性能パソコンを用いて複雑な計算作業を行い、正しい取引が行われたのかを承認することで、報酬として仮想通貨を受け取ることができる仕組みです。流動性マイニングとは、報酬として仮想通貨を受け取ることができるという点が共通していますが、仕組みは異なります。

通常のマイニングの場合、一番早くトランザクションの承認を行った人(マイナー)が報酬として仮想通貨を手に入れることができます。つまり誰よりも早く承認する必要があるため、高性能なパソコンを持つ人や集団でマイニングを行うことでしか報酬を得ることはできません。しかし、流動性マイニングの場合は、DeFiサービスが安定して取引を行えるように仮想通貨を提供することを目的としており、計算などが必要なく誰でも報酬を得ることができます。なお、流動性マイニングはDeFiサービス内の仕組みなので、DeFiが運用されているイーサリアムブロックチェーンで規格統一されたERC-20に対応するトークン(仮想通貨)で行われます。

流動性マイニングはイールドファーミングに大きな影響を与えました。イールドファーミング自体は流動性マイニングの仕組みが生み出される前から存在したサービスですが、分散型取引所などが流動性マイニングを導入したことで高い年利を生み出せるようになりました。報酬として受け取ることができる新しい仮想通貨の価格上昇により、通常のレンディングより高い年利が実現できるようになったためで、年利が数千%まで上昇したケースもあります。仮想通貨の貸し出しだけで高い報酬を得ることができることから、流動性マイニングおよびイールドファーミング、DeFiは仮想通貨業界でも人気のサービスに成長しました。

knowledge DeFiはバブルと呼ばれるほどに

2020年のDeFiの成長は著しく、当時人気の分散型取引所Uniswapをまねた分散型取引所SushiSwapが作られ、イールドファーミングの報酬としてSushiトークンを発行しました。名前の珍しさやDeFiの人気から、大手取引所のバイナンスなどがSushiトークンの取扱いを開始し、価格が急騰しました。サービス開始からわずか1週間で、SushiSwapの設立者がSushiトークンを売却して約14億円もの利益を得られたほどです。

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作成日

2021.06.24

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最終更新

2024.11.21

著者情報

斎藤 陽介 | Yosuke Saito

FXトレーダー&金融情報WEBメディア制作経歴10年

斎藤 陽介

2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。

監修者情報

山田 大護 | Daigo Yamada

弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)

山田 大護

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

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