証拠金維持率とは、FXや商品先物などの証拠金取引において、ポジションを保有するために最低限必要とされる証拠金の金額(必要証拠金)に対して、証拠金に含み益・含み損を合算した有効証拠金がどれくらいの割合なのかを示す数値のことです。含み損が拡大した場合にFX会社が強制決済を行うロスカットの発動基準となります。
証拠金維持率は、必要証拠金と有効証拠金が同額のときを100%とし、有効証拠金が増えるほど数値が大きくなります。例えば、有効証拠金が10万円で、必要証拠金が1万円だった場合、証拠金維持率は1,000%です。
証拠金維持率 =
有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100(%)
証拠金維持率は、有効証拠金と必要証拠金の金額によって変化します。上の例では、有効証拠金が2倍の20万円であれば、証拠金維持率は2,000%、有効証拠金が2分の1の5万円であれば、証拠金維持率は500%となります。また、有効証拠金が同じでも、レバレッジが高く必要証拠金が少なければ、その分証拠金維持率は高くなります。
ロスカットは証拠金維持率を基準に発動するため、意図しないロスカットを避けるためには、口座内の有効証拠金に余裕を持たせておく必要があります。また、証拠金維持率が低下した場合、一部のポジションを決済して必要証拠金を減らすことでも、証拠金維持率を回復させることができます。
FX会社は、ロスカットを行う前に、証拠金維持率が一定水準を下回った時点で「マージンコール」と呼ばれる警告を行います。例えば、証拠金維持率100%でロスカットが執行されるFX会社では、それより前の120%や150%の段階でマージンコールが出されます。マージンコールの方法はFX会社によって異なり、メールなどで通知される場合や、取引ツール上で通知される場合があります。MetaTrader4(MT4)/MetaTrader5(MT5)では、証拠金などが表示される画面が赤色になります。
作成日
:
2021.05.19
最終更新
:
2024.11.20
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