クアンタム(QTUM)は、2016年にビジネスでの利用を想定して開発された仮想通貨で、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の長所を取り入れた特徴を持ちます。初期に1億QTUMの発行が設定されており、1億QTUM発行後には1ブロックの生成で4QTUMが新規発行され、4年ごとの半減期で2045年までに新規発行がゼロとなる予定です。
コンセンサスアルゴリズムには、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)を改良したMPoS(ミューチュアライズド・プルーフ・オブ・ステーク)を採用しています。
ビットコインからは仮想通貨の管理方法であるUTXOを採用し、クアンタムの残高情報を通帳データのように保持することなく、複数の取引データに分散させ再度計算を行うことで残高が計算できる仕組みです。簡単に残高情報を確認することができないため匿名性とプライバシー性が高く安全に運用することができます。
イーサリアムからはスマートコントラクト機能を採用し、ブロックチェーン上で契約を自動的に実行することができます。クアンタムはスマートコントラクトを利用できるため、人の手が必要なくなり人件費や時間などのコストを削減することが可能です。独自にAAL(Account Abstract Layer)と呼ばれる匿名性と取引の高速化を行うことができる技術を採用しており、クアンタムとイーサリアムのスマートコントラクトには互換性があります。
クアンタムのコンセンサスアルゴリズムであるMPoS(ミューチュアライズド・プルーフ・オブ・ステーク)は、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)を改良したものです。PoSでは不正にブロックを承認した場合でもすぐに報酬を受け取ることができてしまいますが、MPoSでは、ブロック承認後の報酬支払いまでに時間差を設けています。これにより、不正な報酬受け取りを狙うメリットを低下させ、不正が起こりにくなります。MPoSはPoSを改良したコンセンサスアルゴリズムとなるためステーキングを行うことも可能です。
クアンタムは仮想通貨の代表と言えるビットコインとイーサリアムの長所を取り入れた仮想通貨です。イーサリアムからはスマートコントラクト、ビットコインからはUTXOやライトニングネットワークなどを取り入れた、後発の仮想通貨だからこそのメリットを持っています。しかし、他の仮想通貨のメリットをしっかりと取り入れることができる反面、技術を取り入れた元の仮想通貨で技術面の問題が発生した場合、同様の技術を採用したクアンタムでも影響が出てしまうデメリットもあるのです。
作成日
:
2021.09.29
最終更新
:
2024.11.21
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