フィボナッチエクスパンションは、フィボナッチ比率を利用して、押し目や戻り目からトレンドがどこまで伸びるかの水準を予測するテクニカル指標です。FEと呼ばれることもあり、利益確定の目標や逆張りのトレードの目安として使用されます。
フィボナッチエクスパンションは、任意の3点、一般的には高値と安値を起点として表示します。下降トレンドで説明すると、①高値と②安値の間の値幅を基準とした場合、③戻り高値を起点としてその値幅分だけ下に移動したラインがフィボナッチエクスパンション100%のラインです。
上昇トレンドの場合はその逆に、安値、高値、戻り安値の3点を指定して描画します。フィボナッチエクスパンションの分析では、100%だけでなく、61.8%や161.8%の水準もよく使われます。
フィボナッチ比率とは、フィボナッチ数列「0、1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89...」(前の二つの数値を加えると次の数値になる)の数値が、一つ後ろの数値で割ると0.618、二つ後ろなら0.382、三つ後なら0.236という比率になるという法則性のことを指します。フィボナッチ比率を用いるテクニカル指標は、フィボナッチリトレースメントやフィボナッチファンなどさまざまな種類があります。
フィボナッチ比率は、自然界に見いだせるものであり、銀河の渦、台風、花弁などあらゆるものに存在しています。そして人類は古代から「黄金比」である1対1.1618を美しいと感じ、建築物や美術作品に取り入れてきました。ピラミッドやパルテノン神殿、ミロのヴィーナスやモナ・リザには、黄金比により作られています。このフィボナッチ比率を、市場の値動きに当てはめようとしたのは、エリオット波動の開発者であるラルフ・ネルソン・エリオット氏だといわれています。
作成日
:
2021.04.29
最終更新
:
2024.11.19
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