気配値とは、相場において買い手と売り手のそれぞれが取引を希望する価格のことです。株や仮想通貨(暗号資産)など取引所で行われる取引については、各市場参加者が出した注文に基づきます。一方、FXでは、取引の相手方となるFX会社が提示したレートが気配値と呼ばれます。
気配値は約定する前の段階で買い手と売り手のそれぞれが「このレートで取引したい」と考えている価格です。そのため、気配値で約定するとは限りません。投資家はより高く売り、安く買いたいと考えますが、それだと約定から遠ざかるため、買い手が希望している価格で最も高い価格、そして売り手が希望している最も安い価格が、買い気配値・売り気配値として表示されます。
気配値を知ることで他の投資家の動向が分かるため、いくらなら約定しそうなのかという相場のイメージをつかむことができます。例えば、売り気配として最もボリュームのある価格がある場合、その価格で売りたい人が最も多いことが分かります。相場は多数決の性質を持つので気配値のボリュームが多い価格に接近していきやすく、売買戦略の参考にすることができます。
株には取引所があるため、市場から発表される気配値を正確に知ることができます。これは、「板情報」とも呼ばれています。一方、FXは全ての取引が取引所内で行われているわけではなく、店頭FXといって各FX会社の中で顧客同士の注文を約定させる取引も存在することから、FX市場全体の注文状況を把握するのが難しく、株式と同様の板情報はありません。しかし、一部のFX会社では、自社内での売買注文状況を公開しており、これを事実上の板情報として活用することもできます。
買いの気配値・売りの気配値はそれぞれ、両者の注文がそれほど偏っていないときは約定レートに近い水準になりますが、急激な相場の変動などで片方に注文が大きく偏っている場合は、気配値も大きく変動することがあります。あまりにも注文が偏ってしまって十分な反対注文がないようなときは、あらかじめ設定された価格の範囲内で気配値が出され、これを特別気配といいます。
作成日
:
2021.07.06
最終更新
:
2024.11.26
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